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約1年前に「タカ派・ハト派を知らずやってはいけない」で
中央銀行のメンバーで「タカ派(Hawkish)」なのか「ハト派(Dovish)」なのかを知らないで
トレードをやってはいけないことを記載しました。
元々がドイツ中銀(ブンデスバンク)のように、伝統的に物価の安定重視を重視する
「タカ派」の中銀もあります。
また、英中銀・イングランド銀行(BOE)はこれまでの金融政策委員会(MPC)の投票結果が
見れるのですが、さすがにこの人はタカ派と言わざるを得ないような根っからのタカ派もいます。
例えば、MPC委員の中でチーフエコノミストでもあるピル氏は20回の会合出席で14回利上げに投票。
マン委員は同じく20回の出席で18回の利上げに投票しています。
逆にディングラ委員は僅か5回しかまだ会合に出ていませんが、2月1日には利下げに投票しています。
タカ派かハト派か常にアップデートを
経済情勢が常に同じ状況ではないことで、中銀メンバーも利上げ(利下げ)するべきか
据え置くべきかをくるくる変えるのは不思議ではありません。
例えば、昨年から米カンザスティ連銀の総裁に就いたシュミッド氏は、これまでややハト派と捉えられていました。
しかし、先週26日、オクラホマシティで行われた講演でのシュミッド氏の発言は下記のようなものでした。
「まだ高インフレから抜け出しておらず、米連邦準備理事会(FRB)は利下げについて辛抱強くすべきである」
「先回りして政策スタンスを調整する必要はない」「まだ高すぎるインフレの問題から抜け出していない」
「インフレ率を2%に戻すには、労働市場のバランスを回復し、賃金の伸びを緩やかにする必要がある」
読んでわかるように、明らかにタカ派と捉えられる発言になっています。
ことしはカンザスシティ連銀総裁には米連邦公開市場委員会(FOMC)での投票権はありませんが
来年2025年には投票権限があります。
来年と現時点での経済情勢が違うことで、シュミッド氏が来年もタカ派とは限りません。
よって、これまでハト派と思われた中銀メンバーがタカ派に転じる、またはその逆などもあり
常に発言を読み解き、タカ派なのかハト派なのかをアップデートしなくてはならない。
※※本記事は2024年3月4日に「いまから投資」に掲載された記事を、許可を得て転載しています。
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