テクニカル分析判断 サマリー: ●短期:方向感は喪失気味。動意希薄化の中で次の方向性を模索するステージへ ●中期:直近の中期的変化はピークア […]
Weekly Report(10/16):「ドル円は上値重い展開続くか、パウエル議長の講演は米政治混迷に配慮も?」
マーケット分析
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―Executive Summary―
- ドル円の変動幅は10月9日週に1.67円と、その前の週の2.89円を下回った。週ベースでは、小幅反発。ドル円はイスラエルとハマスの大規模衝突を受け、米10年債利回りが低下しながらも高値圏でもみ合いを続けた。週前半は148円前半から149円半ばでの推移を継続。10月12日に米9月消費者物価指数(CPI)で総合の前年同月比が高止まりを示した結果、ドル円は一時149.83円まで週の高値を更新したが、介入警戒などから150円には届かず。イスラム武装組織ハマスが実効支配するパレスチナ自治区ガザに、イスラエルが13日に地上戦を展開する見通しが高まった場面でも、鈴木財務相の口先介入もあって上値は引き続き限定的だった。
- 今週は、10月17日に米9月小売売上高と鉱工業生産、19日にパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長による講演、20日に9月全国消費者物価指数を予定する。米9月小売売上高次第で再び上向きが意識されるが、これまでのFed高官の発言通り、パウエル氏が足元の米金利上昇で利上げの必要低下との姿勢を打ち出せば、ドル円の上値を重くさせよう。
- パウエル氏は、混迷する米下院議長選を踏まえた不確実性を受け、タカ派姿勢を打ち出せない可能性がある。仮に米下院議長が選出されたとしても、保守強硬派の候補者が議長に就任すれば、11月17日に期限切れを迎えるつなぎ予算までに新たな予算案で妥結できず、米政府機関が閉鎖に直面しうる。そうなれば、格付け会社ムーディーズによる米国債の格下げが意識されよう。足元、ただでさえ米国債が増発中のところ、市場が財政立案に疑問を募らせれば、米連邦政府の信用力が低下し、“米債売り→米債利回りの上昇→リスク選好度の低下→米株などリスク資産の売り”といった連鎖を招きかねない。
- テクニカル的には、引き続き三役好転など、強気シグナルが優勢だが、投機筋のネット·ポジションをみると、ショート(売り持ち)が10月10日週時点で9万9,476枚と高水準を維持し、上値を重くしそうだ。中東情勢の緊迫化を受けた円キャリーの巻き戻しも、意識されよう。何より、10月30~31日開催の日銀金融政策決定会合を控え、イールド·カーブ·コントロール(YCC)修正に絡んだ報道が飛び出す可能性も否定できない。介入観測も根強く、上値は限定的となりうる。
- 以上を踏まえ、上値の目途は引き続き10月3日の高値とボリンジャー·バンド2σの水準が近い150.15円、下値は8月末以降のサポートとなっている一目均衡表の基準線付近の148円ちょうどと見込む。
1.前週の為替相場の振り返り=ドル円、米9月CPIを受け上昇も150円に届かず【10/9-13のドル円レンジ:148.16~149.83円】
(前週の総括)
ドル円の変動幅は10月9日週に1.67円と、その前の週の2.89円を下回った。週ベースでは、小幅反発。ドル円はイスラエルとハマスの大規模衝突を受け、米10年債利回りが低下しながらも高値圏でもみ合いを続けた。一方で、米9月雇用統計での労働市場の鈍化、10/3のドル円急落を受けた介入警戒、Fed高官のハト派寄りの発言は、ドル円の一段高を抑え、週前半は148円前半から149円半ばでの推移を継続。
10月12日に米9月消費者物価指数(CPI)で総合の前年同月比が高止まりを示した結果、ドル円は一時149.83円まで週の高値を更新したが、150円には届かず。イスラム武装組織ハマスが実効支配するパレスチナ自治区ガザに、イスラエルが13日に地上戦を展開する見通しが高まった場面でも、鈴木財務相の口先介入もあって上値は引き続き限定的だった。
チャート:ドル円の9月以降の日足、米10年債利回り(左軸、緑線)は地政学的リスクを受け低下もドル円は高値圏でもみ合い
(出所:TradingView)
2.主な要人発言
3.主な経済指標結果
〇米国の経済指標
〇欧州の経済指標
〇日本と中国の経済指標
〇オセアニアの経済指標
4.今週の経済指標予定
·赤字が最重要、青字がある程度重要な経済指標 orイベントとなる。
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