為替相場の決定要因としては、固定相場制度の下でのフロー・アプローチ(古典派理論)としての国際収支説、購買力平価説、為替心理説、変動相場制度の […]
ドル円相場とワールドカップの関連性は、4年毎の米国中間選挙年に対応しており、「年足は陰線」というアノマリーを見出すことができます。すなわち、変動相場制移行後の米国中間選挙年(=ワールドカップ開催年)は、ドル安・円高傾向に推移する傾向にあり、これまで12年中、8年までが年足が陰線でした。
【ドル円とワールドカップ】
《始値》 ・《高値》 ・《安値》 ・《終値》《主な出来事》
・1974年:(陽線)280.82円・304.90円・274.00円・299.40円(ニクソン・大統領辞任)
・1978年:(陰線)237.59円・242.50円・175.50円・194.30円(カータードル防衛)
・1982年:(陽線)218.75円・278.50円・217.70円・234.70円(フォークランド紛争)
・1986年:(陰線)202.95円・203.30円・152.55円・158.10円(チェルノブイリ原発事故)
・1990年:(陰線)143.70円・160.35円・123.65円・135.30円(パリ合意)
・1994年:(陰線)111.85円・113.60円・96.10円・99.75円(メキシコ金融危機)
・1998年:(陰線)130.55円・147.64円・111.45円・113.40円(ロシアデフォルト)
・2002年:(陰線)131.75円・135.20円・115.50円・118.77円(ユーロ紙幣・硬貨流通)
・2006年:(陽線)117.77円・119.88円・108.97円・119.04円
・2010年:(陰線)93.00円・94.99円・80.21円・81.12円(欧州金融危機)
・2014年:(陽線)105.31円・121.85円・100.76円・119.78円(ロシアのクリミア併合)
・2018年:(陰線)112.63円・114.55円・104.56円・109.69円(米朝首脳会談)
・2022年: 115.08円・151.95円・113.47円・ (ロシアのウクライナ侵攻)
今年の第22回ワールドカップの優勝国は、「開催大陸の法則」からヨーロッパ勢と中南米勢が排除、「バロンドールの呪い」と「EUROの呪い」からアルゼンチンが脱落、「外国人監督の法則」から、カタール、エクアドル、イラン、サウジアラビア、メキシコ、ポーランド、コスタリカ、カナダ、クロアチア、韓国、ベルギーが脱落します。
優勝候補は、アフリカ勢5カ国(ガーナ、カメルーン、モロッコ、チュニジア、セネガル)、日本、オーストラリアとなる可能性が高いことになります。
1.《3964》の法則
サッカーワールドカップは、1930年に第1回大会が開催され、今年2022年は第22回大会となります。ワールドカップで過去2回以上優勝した国の優勝年数を足すと「3964」になる、という法則があります。これまで、9例中、6回当たっているので的中率は67%となります。
・ブラジル:1962年+2002年=3964
・ブラジル:1970年+1994年=3964
・西ドイツ:1974年+1990年=3964
・アルゼンチン:1978年+1986年=3964
・イタリア:1982年+1982年=3964
この法則によると、2014年大会の優勝国は、3964-2014=1950年のウルグアイのはずだったが、結果は、ドイツが優勝でした。
2018年は、3964-2018=1946年の優勝国が最有力候補でしたが、残念ながら、第二次世界大戦直後のため中止でした。今年2022年も、3964-2018=1942年の優勝国が最有力候補ですが、残念ながら、第二次世界大戦中のため中止でした。
次回2026年は、3964-2026=1938年の優勝国イタリアとなります。
2. バロンドールの呪い:アルゼンチン脱落
ワールドカップ「前年度」にバロンドール「世界年間最優秀選手賞」の受賞者を輩出した国は、翌年のワールドカップで優勝を逃す、という呪いです。
2021年のバロンドールは、アルゼンチンのリオネル・メッシだったので、アルゼンチンの優勝の可能性は低いことになります。
3.大陸王者の失墜の理:アルゼンチン脱落
ワールドカップ「前年度」に、欧州大陸と南米大陸の王者となった国は、翌年のワールドカップで優勝できない、という呪いです。
「コパ・アメリカ」の覇者アルゼンチンと「EURO」の覇者イタリアの優勝の可能性は低いことになります。イタリアは出場しないので、アルゼンチンの優勝の可能性は低いのかもしれません。
4.開催国、開催大陸、外国人監督の法則:中東3カ国脱落
ワールドカップは地の利が効いており、欧州大陸で開催されれば欧州の国、中南米大陸で開催されれば南米の国が、優勝する可能性が高いことが確認されています。過去21大会の内、17回までがこの法則に当てはまっており、的中率81%となっています。
今年は、中東カタールで開催されるので、カタール、サウジアラビア、イランの3カ国が優勝する可能性が高いことになります。開催国優勝は21回中6回なので、カタールの優勝の可能性は約30%でしたが、残念ながらグループステージ(GS)敗退となりした。そして、外国人監督の率いる国はワールドカップで優勝できないというジンクスもあり、中東のサウジアラビア、イランの優勝の可能性は低いことになります。
本記事は2022年11月29日に「いまから投資」に掲載された記事を、許可を得て転載しています。
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