GFIT為替アナリスト 安田佐和子 がお届けするWeekly動画解説! 1週間のドル円相場の振り返りを踏まえて解説します。
テクニカル分析判断
サマリー:
- USD/円の反発局面には終息の確認と下落トレンドの本格化再開が鮮明に(週足)
- 下落トレンドに著変はないものの、下落加速の分、速度調整の可能性も台頭(日足)
- 中長期では上昇中の20ヶ月MA⇒60ヶ月MAに向け次第に下落してゆく展開を想定(月足)
先週は「寄付131.79:129.63~132.99:終値130.71(前週末比▲1.11円の円高)」の推移となり、2016年7~8月に記録して以来の4週連続陰線を形成。元々4週(以上)の連続(陰陽)線は「明確な(上昇/下落)トレンド」の下で、なおかつ極めて稀にしか観測されない事象であり、上記の2016年夏場も120円台から100円割れへの下落トレンドの中で観測されたものだった。
こうした展開によって、我々が想定してきた以下の仮説がほぼ具現化してきたと言えよう。
●1月半ばから始まっていたUSD/円の反発局面が終息したことを“確認”しただけでなく、USD/円下落トレンドが再び本格化する
●「中・長期の時間軸では『USD/円相場は昨秋に下落トレンドに転換』していることは明らかであり、これを覆すような事象は未だに確認出来ない」との状況も継続していたこと等から、「USD/円下落の流れが短期にも再度波及する」可能性は高まった
なお、4週前まで3.90円⇒2.60円⇒1.84円と縮小を継続していた週間レンジは、3週前から一転して3.80円と変動幅を大きく拡大したあとも、前週3.55円⇒先週3.36円と僅かながら縮小推移を辿っているものの、USD/円相場としては比較的高い変動率を維持している。
想定通りに“USD/円下落トレンドが再び本格化”したのならば当面は高変動率が継続しよう。
以下では、『短期・中期・長期の方向性』について各時間軸チャートによるテクニカルな視点を中心にご案内。(今号の分析は2023/03/24のNY市場終値をベースに実施したもの)
<以下の用語補足:「MA」=移動平均線、「RSI」=(上下への過熱を示す)相対力指数>
➊日足チャート:「21MA±4.32%のバンド」、「52MA & 200MA」、RSIを付記
短期(1週間~1か月程度)の方向性:下落トレンド本格化再開も[21MA-4.32%]へ接近中
日足:
● [21MA]未満が常態化し[21MA-4.32%]へ急接近中も下落圧力に若干疲弊の兆し
●RSIは2週前比大幅低下(52.6⇒38.7)も、依然中立領域にあり下値余地は残存
>>>想定レンジ=今週:128.55~133.50 、今後1ヶ月:126.30~134.40 =
➋週足チャート:「21MA±4.32%/±7.41%/±9.87%のバンド」&「52MA」、RSIを付記
中期(1か月超~半年程度)の方向性: [21MA]の更なる低下と共に下落トレンドは継続中
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