ニュージーランド準備銀行（RBNZ）は、ニュージーランドの中央銀行です。中央銀行とは、通貨の発行や金融政策の運営など、国の金融システムを安定させる役割を担う機関です。

　RBNZは、1934年に設立されました。主な役割は、ニュージーランドの物価安定と経済成長の促進です。そのために、金利政策や金融市場の監督などを行っています。RBNZは、ニュージーランドの経済において重要な役割を担っています。この記事では、RBNZの役割や歴史、近年の政策などについて、わかりやすく解説します。

RBNZの基礎情報

（画像の出典：https://www.centralbanking.com/central-banks/governance/7959708/momentum-builds-to-end-rbnz-dual-mandate）

　ニュージーランド準備銀行（RBNZ）は、ニュージーランドの中央銀行です。中央銀行とは、通貨の発行や金融政策の運営など、国の金融システムを安定させる役割を担う機関をいいます。
　ニュージーランド準備銀行(RBNZ)は1934年8月1日に設立されました。
　RBNZの設立根拠法は1989年にニュージーランド準備銀行法1989に改訂され、それまで財務省が所管してきた金融政策はRBNZへ移管されました。
　RBNZ運営の最高責任者である総裁の任命権は財務大臣にあります。総裁任期は1期5年。現在のRBNZ総裁のエイドリアン・オアは2018年3月に総裁に選任され、2023年に再選されました。

RBNZの主な機能

　RBNZの主な機能は、以下のとおりです。

2-1.通貨の発行と管理

　RBNZは、ニュージーランドの通貨であるニュージーランド・ドルの発行と管理を担っています。また、NZDの水準をコントロールするために、外国為替市場で介入を行うこともあります。

2-2.金融政策の運営

　RBNZは、ニュージーランドの物価安定を目標に、金融政策を運営しています。金融政策とは、金利や金融市場の流動性などを調整することで、経済活動に影響を与える政策です。

　RBNZは物価安定化策としてインフレターゲットを採用しています。現在はインフレ水準1-3%を目的とし、公定現金率（OCR）を決定しています。RBNZ総裁は公定現金率操作の最高責任者であり、インフレターゲットを越える物価上昇が長期間続いた場合には、財務大臣がRBNZ総裁を解雇できます。

2-3.金融市場の監督

　RBNZは、ニュージーランドの金融市場の監督業務を行っています。RBNZは、金融機関の財務状況や経営状況を監査するほか、金融取引のルールを定め、遵守状況を監視しています。

2-4.金融システムの安定の確保

　RBNZは、ニュージーランドの金融システムの安定を図る役割も担っています。金融システムの安定とは、金融機関が正常に機能し、経済活動に支障が生じないことです。RBNZは、金融機関の経営危機が発生した場合に、救済措置を講じることで、金融システムの安定を図っています。