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  • 【GDPとは?】いまさら聞けないGDPの基礎情報!GNIとの違いは?実質GDPと名目GDPって何?
    浦島 伸一郎
    この記事の著者
    トレーダム co-CEO&CTO

    プロフィール:外資系証券会社で、オンライン証券取引システム、証券決済システム、米国国債・欧州国債・日本国債などの国債取引所の開発および運営を担当、その後国内証券会社、FX業者などを経て2016年より現職。フィンテックベンチャー企業の経営と、為替リスクヘッジシステム、システム売買ロジックの開発を行う。

    為替関連用語解説

    GDP(Gross Domestic Product、国内総生産)とは、国内で一定期間内に生産されたモノやサービスの付加価値の合計額を示す経済指標です。GDPは、国の経済状況の健全性や成長性を測る指標で、その前の期間との比較で足元の経済成長の度合いが判断できるため、企業経営においても欠かせない情報となっています。

    GDPとは

    GDPの概要

    GDP(正式名称:Gross Domestic Product)とは、国内総生産のことで、国内で一定期間内に 生産されたモノやサービスの付加価値の合計額を示す経済指標です。付加価値とは、企業が生産活動を通じて生み出した価値のことで、原材料や中間財のコストを除いたものをいいます。
    GDPは、経済の健全性や成長を測る重要な指標です。GDPが高い国ほど、経済的に豊かであると考えら れています。

    GDPの重要性

    GDPは、政府の経済政策立案においても重要な指標です。政府は、GDPを基に財政政策や金融政策 を実施して、経済を安定させるために役立てています。GDPは、私たちの生活にも密接に関わっています。 GDPが伸びれば、私たちの生活はより豊かになると考えられます。また、GDPが低迷すれば、私たちの生活 はより厳しくなると考えられます。

    GDPの分類と算出方法

    GDPは、以下のように大きく3つの観点から分類することが可能です。

    • 産業別GDP:経済活動の種類ごとにGDPを分類したものです。主な分類は、農林水産業、製造業、 建設業、卸売・小売業、運輸・通信業、金融・保険業、不動産業、サービス業です。産業別GDPは、経 済の構造や動向を把握するために役立ちます。たとえば、製造業のGDPが伸びているということは、製造業 が経済を牽引していることを意味します。
    • 支出別GDP:最終需要の種類ごとにGDPを分類したものです。主な分類は、個人消費、政府 支出、民間投資、純輸出です。支出別GDPは、経済の需要の状況を把握するために役立ちます。たとえば、個人消費が伸びているということは、家計の購買力が向上していることを意味します。
    • 所得別GDP:生産活動によって生み出された所得の種類ごとにGDPを分類したものです。主 な分類は、雇用者報酬、営業余剰・混合所得、固定資本減耗、生産・輸入品に課される税から補助金 を控除したものです。所得別GDPは、経済の所得の分配状況を把握するために役立ちます。たとえば、雇用者報酬が伸びているということは、労働者の賃金が向上していることを意味します。

    GDPは、以下の3つの方法で算出することができます。

    1.生産額法 

    生産額法は、国内で生産されたモノやサービスの付加価値の合計額を計算する方法です。付加価値とは、企業が生産活動を通じて生み出した価値のことで、原材料や中間財のコストを除いたものです。生産額法は、以下の式で計算されます。

    「GDP = 生産額」

    2.支出額法 

    支出額法は、国内で行われた最終需要の合計額を計算する方法です。最終需要とは、消費者が購入したモノやサービス、政府が行った支出、企業による投資、輸出額です。支出額法は、以下の式で計算されます。
    「GDP = 個人消費 + 政府支出 + 民間投資 + 純輸出」

    3.所得額法

    所得額法は、国内で生み出された所得の合計額を計算する方法です。所得とは、個人や企業が得た収 入のことです。所得額法は、以下の式で計算されます。
    「GDP = 雇用者報酬 + 営業余剰 + 固定資本減耗 + 税金 – 補助金」

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    ただし、GDPの算出方法は、国や統計機関によって異なる場合があります。また、GDPの算出には、統計上の誤差や計算方法の違いによって、わずかに異なる値になるケースもあります。

    GDPの種類に関して

    GNIとの違い

    GDPは、国内で一定期間内に生産されたモノやサービスの付加価値の合計額を示す指標でGNIは、居住者が国内外から1年間に得た所得の合計額を示す指標です。

    GDPは、国内で生産されたモノやサービスの付加価値を対象とするため、日本企業が海外で生産したモノ やサービスの付加価値は含まれません。一方、GNIは、居住者が国内外から得た所得を対象とするため、 日本企業が海外で得た所得も含まれます。

    【GDPとGNIの定義】

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    【出典:「【GDP】GDPの考え方|基本はこれで完璧」https://officekaisuiyoku.com/gdpbasi c/

    実質GDPと名目GDP 

    GDPは、名目GDPと実質GDPの2種類に分けられます。

    名目GDPは、現在の価格で計算されたGDPです。そのため、物価変動の影響を受けます。例えば、物価 が上昇すると、名目GDPも上昇します。しかし、これは必ずしも経済が成長したことを意味しません。

    実質GDPは、一定時点の価格を基準として計算されたGDPです。そのため、物価変動の影響が除かれます。名目GDPが上昇したとしても、経済成長せずに物価が上昇しただけであれば実質GDPの値は変わりません。

    これは、経済の実質的な成長を示す指標となります。

    したがって、名目GDPが伸びているということは、金額ベースでの経済規模が拡大していることを意味しますが、実質GDP が伸びているということは、生産数量ベースでの経済生産力が向上していることを意味します。

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    GDPの活用

    GDPの経済分析 

    GDPは、経済の規模や成長率を示す重要な指標であり、経済分析において重要な役割を果たします。

    GDPの経済分析では、以下の点に着目します。 

    • GDPの推移
    • GDPの構成比
    • GDPの成長率

    GDPの推移を分析することで、経済の景気動向を把握できます。また、GDPの構成比を分析することで、 経済の構造や動向を把握することが可能です。さらに、GDPの成長率を分析することで、経済の成長度 合いを把握できます。GDPの経済分析は、経済の現状や将来を予測するために役立ちます。

    GDPの政策立案 

    GDPは、経済の規模や成長率を示す重要な指標であり、政策立案において重要な役割を果たします。 政府は、GDPを目標値として設定し、経済政策を立案します。例えば、GDP成長率を目標値として設定した場合、政府は、景気刺激策や民間投資を促進する政策を実施することになるでしょう。

    まとめ 

    GDPは、国内で一定期間内に生産されたモノやサービスの付加価値の合計額を示す経済指標です。GNIは、居住者が国内外から得た所得の合計額を示す指標で、GDPと似ていますが算出方法や対象となる所得の範囲に違いがあります。

    実質GDPは、物価変動の影響を除いたGDPで、名目GDPは、現在の価格で計算されたGDPです。実 質GDPは、経済の実質的な成長を示す指標となります。GDPは、経済の規模や成長率を示す重要な指標であり、経済分析や政策立案に役立ちます。

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