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Weekly Report(10/10):「ドル円は様子見モードか、日銀のYCC再修正観測や介入警戒で」
マーケット分析
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―Executive Summary―
- ドル円の変動幅は10月2日週に2.89円と、その前の週の1.49円を上回った。週ベースでは、5週ぶりに反落。ドル円は米10年債利回りが10月3日に一時4.8%を超え、2007年8月以来の水準へ上昇する過程で、ジリジリと上値を切り上げた。米8月雇用動態調査(JOLTS)で求人件数が市場予想を上回ると、一時150.16円と2022年10月以来の150円乗せを達成。しかし、直後に一時147.27円と約1週間ぶりの水準へ急落。介入観測が取り沙汰されるなか、以降は上値が重くなり、米9月雇用統計·非農業部門就労者数(NFP)が大幅に増加し、米10年債利回りが一時4.89%とさらに切り上がった局面でも、149.53円まで上昇するにとどまった。
- 今週は10月11日に9月FOMC議事要旨と米9月生産者物価指数(PPI)、12日に米9月消費者物価指数(CPI)のリリースを予定し、引き続き米指標を通じ今後の金融政策をにらむ展開が見込まれる。米9月雇用統計の結果をみると、8カ月ぶりの伸びとなった非農業部門就労者数(NFP)に対し、失業率が高止まりし平均時給も鈍化を続け、追加利上げの決め手となる結果ではなかった。
- 日銀が10月30~31日開催の金融政策決定会合で、イールド·カーブ·コントロール(YCC)を再修正するとの思惑が浮上している点にも留意すべきだ。10年債利回りが一時0.8%を超え、円安が進むなか、日銀が行動する可能性が見込まれつつある。
- 本邦当局の介入懸念も、再燃している。10月3日、ドル円が一時150.16円へ上昇後に147.27円へ急落する一幕を受け、介入観測が流れた半面、日銀が発表する日銀当座預金残高の「財政要因」の翌日見通しは短資会社と大幅に乖離せず、介入はなかったとされる。しかし、少額だった場合は明確に数字として表れづらい。何より、神田財務官が翌4日に岸田首相と面会した後で「一方向に一方的な動きが積み重なって一定期間に非常に大きな動きがあった場合は、過度な変動にあたりうる」と発言。緩やかなペースでも「過度な変動」との新たな解釈を追加しただけに、介入警戒を強めている。
- テクニカル的には、引き続き三役好転や複数の移動平均線がゴールデン·クロスを形成するなど、強気シグナルが優勢。ただ、ADX(トレンドをみる指標)が21.97と方向性が明確に表れていない点が気掛かり。米景気鈍化を示す経済指標のほか、日銀のYCC再修正観測や介入警戒がドル円の上昇トレンドに歯止めを掛け、150円乗せは限定的となり、一旦様子見モードに入るシナリオが見込まれる。上値の目途はボリンジャー·バンドの2σと前週高値が近い150.15円、下値は一目均衡表の基準線と前週安値近辺の147.30円と見込む。
1.前週の為替相場の振り返り=ドル円、一時150円乗せも直後に急落し上値阻まれる【10/2-6のドル円レンジ:147.27~150.16円】
(前週の総括)ドル円の変動幅は10月2日週に2.89円と、その前の週の1.49円を大幅に上回った。週ベースでは、5週ぶりに反落。ドル円は米10年債利回りが10月3日に一時4.8%を超え、2007年8月以来の水準へ上昇する過程で、ジリジリと上値を切り上げた。米8月雇用動態調査(JOLTS)で求人件数が市場予想を上回ると、一時150.16円と2022年10月以来の150円乗せを達成。しかし、直後に一時147.27円と約1週間ぶりの水準へ急落。介入観測が取り沙汰されるなか、以降は上値が重くなり、米9月雇用統計·非農業部門就労者数(NFP)が大幅に増加し米10年債利回りが一時4.84%とさらに切り上がった局面でも、149.53円まで上昇するにとどまった。
チャート:ドル円の9月以降の日足、米10年債利回り(左軸、緑線)の上昇につれドル円は150.16円まで高値を更新も、10月3日の急落後は伸び悩み
(出所:TradingView)
2.主な要人発言
3.主な経済指標結果
〇米国の経済指標
〇欧州の経済指標
〇日本と中国の経済指標
〇オセアニアの経済指標
4.今週の経済指標予定
·赤字が最重要、青字がある程度重要な経済指標 orイベントとなる。
5.為替見通し=ドル円は様子見モードか、日銀のYCC再修正観測や介入警戒で【10月9~13日の為替予想レンジ:147.30~150.15円】
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