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一目均衡表の歴史
一目均衡表は、第二次世界大戦前に都新聞(現在の東京新聞)証券部に在籍していた、一目山人(本名は細田吾一、1898年~1982年)が長年の研究により考案した「株式相場分析手法」です。その理論・分析手法は1969年刊行の「一目均衡表」、1971年刊行の「一目均衡表 完結編」「一目均衡表 週間編」など全7巻にまとめられています。
細田氏の没後40年程経過する中でも、日本ではトレーダーや相場分析者から幅広く支持を集めており、近年では「ICHIMOKU」「Cloud Chart」として海外でも知られるようになりました。
一目均衡表の考え方
相場は売り手と買い手の勝ち負けであり、両者の均衡が破れた方向に相場が大きく動くというのが考え方です。現在の株価自身が持つ「力」を重視します。株価は高すぎるものは下がり、安すぎるものは上がる。また、天井と底のない相場はないというのが大原則です。
他人の話を直ぐに信じることや、雰囲気だけで売買することがあってはならない。市場を測る上での「根拠」については、新聞、雑誌、人の意見によって、「押し目買い」や「戻り売り」といわれるが、これらは抽象的すぎて実際の「押し目」や「戻り」の水準がよく分からない。一目均衡表の考え方は、買うタイミングや買い値、売るタイミングや売り値の明確な根拠を与えてくれるといわれています。
一目均衡表は他のテクニカル分析にない「時間分析」が特徴です。株式に限らず、市場に関係する人々は、価格の騰落を重点的に考え、時間を軽視する傾向があります。値幅分析も重要ではあるものの、利益を確実に納めるためには時間はより大事であり、時間を研究・分析しなくては、本来の相場の波動は分からないという考え方です。
作成方法
一目均衡表はローソク足と5本の線で構成されます。
(1)転換線…(当日を含む過去9日間の高値+安値)÷2
(2)基準線…(当日を含む過去26日間の高値+安値)÷2
※基準線と転換線は当日の値として記入
(3)先行スパン1 …(転換線+基準線)÷2
(4)先行スパン2 …(過去52日間の高値+安値)÷2
※先行スパン1と2の値を当日を含む26日先に記入
(5)遅行スパン…当日の終値を当日を含む26日前の位置に記入。
※現在の株価と並行する線となります。
(6)抵抗帯(雲)…先行スパン1と2の間の帯状をいいます。
主に日足で使われることが多いですが、週足でも使われます。以下の図表は、レーザーテック(6920)の週足の一目均衡表です。
本記事は2023年8月14日に「いまから投資」に掲載された記事を、許可を得て転載しています。
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